クリスマス辺りから今日まで色々あってバタバタでした。

否、過去形ではなく、まだバタバタしています。

流石は、師走。

皆さんも走っていらっしゃる事でしょう。


こういうバタバタな時って、何故だか妙な事を思い出したりしませんか?


というわけで、何故だか思い出した大学時代の話を一つ。


大学の同期生に太田という男がおりまして、ある日、彼の地元の名古屋から遊びに来た友人と一緒に飲む事になりました。

その日は確か、大学の発表会か何かの後で、おつまみが山盛りになる程の大人数の飲み会に。

話しが弾み始めた頃、太田が山盛りの天ぷらに箸を伸ばすと、山が崩れて天ぷらがテーブルにコロリ。

「おいおい。」と言うところですが、太田と一緒だといつもの事。

文句を言う奴はおらず、飲み会は盛り上がっていきました。

途中、太田が席を立つと、その友人がしみじみと一言。

「安心した~~。」


どうやら太田は名古屋でも、天ぷらコロリな感じらしいのです。

そして周りも‘太田だから’と気にも止めない。

でもそれは名古屋だからこそ。

自分達と一緒だから許される事で、誰も知らない東京に行ったらこいつはどうなるのだろうと心配していたらしいのです。

だから、相変わらず天ぷらコロリな太田にも、気にも止めない同期連中にも安心したそうです。

「あいついい奴だから宜しく。」

ちょっと真顔で言った後、席に戻って来た太田と名古屋弁で話し始めました。


とても眩しかった。

太田とその友人の関係が。


世の中には、‘こいつだから’と許される奴がいて、そいつの周りには必ず許してくれる奴がいる。

羨ましいと思う時もあるけれど、間違いなく私の周りにも、‘夕夜だから’と許してくれている人達がいる。

‘太田らしい’、‘夕夜らしい’、‘こいつらしい’、‘あいつらしい’。

‘自分らしい’が何なのか未だにはっきりしないけれど、多分、自分の周りも含めての自分らしさなのでしょうね。



豪快で繊細な太田の曲をまた聴きたいな。



ではまた。