歌舞伎を観て来ました。

演目は、こちら。

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「怪談 牡丹燈籠」

美しく、そして、気味が悪かったです。

お露と、お米という二人の幽霊が出てくるのですが、この二人が、‘怖い’というより‘気味が悪い’んです。

そこにいるのに、いないような感じがしつつ、でも確かにそこに見えている。
似て非なるものだと感じるのに、何が非なのか分からない。でも確かに非だと感じる。

違和感。

見事でした。

舞台公演ですから、映像のように、CG等の特殊技術や、アップ等の撮影技術は使えません。
でも逆に、舞台の最大の強みである、「同じ空間で、同じ空気を共有する。」という点。
それを逆手に取り、同じ空間にいるのに、同じ空気を共有していないものを演じる。
‘演技’という技術。
本当に見事でした。

少し話しがズレますが、
歌舞伎には‘黒子’が出て来ます。
黒子は、「見えているけれど、見えていないものとして観る。」という約束事。
しかし、約束事とは言え、見えてはしまいます。
ですが、しばらく観ていると、見えているのに気にならなくなるんです。

また、
先日観に行った、伊藤健太郎さんの劇団の公演では、ラストシーンで、四角く切った小さな紙が降って来ました。
でもそれが、話の流れで、桜の花びらに見えるんです。


人って、目で見ているものと、心で見ているものって、違うんですね。

目だけで見ているわけでは無く、耳だけで聞いているわけでも無く、五感全部、もしかしたら六感も使って、見たり、聞いたり、感じたりしているのでしょう。

だから、同じ空間を共有出来る事って、舞台公演に限らず、とても貴重で素敵な事なんだと改めて思いました。


話は全く変わって、
明日は、「ザ・ホスピタル」の第2話の放送日。
「純粋なの? 単純なの?」と問われます。

‘純粋’って?

未だに考えますね。
もしかしたら、最後まで考え続けるのかもしれません。

そうそう、
甘党の方は、‘ぜんざい’を買ってから観る事をお勧めします。ふふふ。


では、また。