「ザ・ホスピタル」いかがだったでしょうか?

さて、お約束の第1話収録時の感想です。

あの日は、初回だったのでかなり早くスタジオ入りしました。
近所の薬局で、お水2本とマスクを買って、「1番乗り!」と、スタジオに入ったら、既に入っている方がいてビックリしました。
この方の真摯さには、いつも頭が下がります。

やがてパラパラと人が集まってきて、
「宜しくお願いします。」「こちらこそお願いします。」
「イー・スーホア役だよね。」「スー・イーホア役です。」
なんて会話が飛び交っていました。

レギュラー作品の初回の雰囲気を例えるなら、進級した初日のクラスという感じでしょうか。
入学ではなく進級です。
入学なら、皆初対面ですが、進級は違いますでしょ。
よく知っている人もいれば、ちょっと話した程度の人もいる。
顔は知っている人も、初対面かと思う人も。
そして、全員に流れる、これからクラスメイトなんだ..という、微弱な電気。

このスタジオにも、そんな電気が流れていました。
例えば、小林さやかさんは、「フェリシティーの青春」で、木下浩之さんは、「悲しき恋歌」でと、以前、違うレギュラー作品で御一緒いた方。
石田太郎さんは、「ディパーテッド」で、佐古真弓さんは、「美しき野獣」でと、長尺作品で御一緒した方。
他にも、何度も御一緒した方もいれば、初対面の方も。
そして、全員に流れる微弱な電気。
作品に対する緊張や不安もありますから、色んな電気が流れていましたね。

スタジオでは、私は、やや左寄りの席に。
左側から2番目のマイクの正面です。
この位置を選んだのには、ある理由があるのですが、それは内緒です。
万一、このブログを、「ザ・ホスヒタル」の関係者が見ていたら、気を遣わせる事になるので。

いよいよ、収録スタートです。
この日は、時間がかかりました。
初回は、キャラクターとのすり合わせ、共演者とのすり合わせがありますから、当然時間がかかります。
すり合わせというのは、距離感合わせという感じです。
物理的距離ではなく、心的距離ですね。

なんだか、ピリピリしているように聞こえるかもしれませんが、ピリピリながらも穏やかな現場です。
「ローズマリークッキーを犬に食べさせて平気なのか?!」なんて、ツッコミも入ります。

少し、スー・イーホアの役作りの事を書くと、
‘笑い’が、結構ポイントでした。
ジェリー・イェンさんて、最低でも、4種類の笑い方をするんです。
口を開けて笑う。
口は開けているけれど、歯は閉じて笑う。
息を吸いながら笑う。
鼻だけで笑う。
それが中々出来なくて困りました。
今は、もう少しバリエーションが増えましたよ。

それと、ジェリー・イェンさんて、肺活量が多いんですかね。
普通は、「息を吸って喋る。」
でも、たまに、「息を吸って、少し吐いてから喋る。」
この感覚を合わせるのが、中々大変でした。
「息を吸って、0.5秒吐いて喋る。」なんてやっていると、心情がすっ飛んでしまうので、感覚として合うまで何度もやりました。

シーンとして印象深いのは、グァン・シンとのシーン。
そして、リュウ・シンピンとのシーンです。

グァン・シンとのシーンで一番憶えているのは、実は、自分が喋っている部分では無く、グァン・シンがチュウ副部長と喋っている部分です。
二人が喋っているのを、横で見ているスー・イーホアの表情。
この、何とも言えない表情が、このシーン全体のスー・イーホアの心情なんだろうなぁ~と思いました。

リュウ・シンピンとのシーンでは、‘味方’という事を感じていました。
例えば、誰かが悩んだり、不安を感じている時。
「それは、こうすれば良い。」とか、「あそこに相談すれば良い。」と、的確なアドバイスをくれる人。
この人は、味方でしょう。
でも、的確なアドバイスは無いけれど、一緒に悩んでくれる人。
この人も、味方だと思うのです。
スー・イーホアは担当医ですから、的確なアドバイスが無いと困ります。
ですが同時に、一緒に悩んでくれる人でもあると思って演じました。


この日は、初回。
みんな手探りだったと思います。
あっちを探り、こっちを探りです。
そして、その探る手を、演出家が引いてくれて、無事に第1回の収録を終えました。

この先、どんどん色んな事が起こっていきます。
個性豊かな登場人物も、どんどん出て来ます。
やはり、この作品、面白いです!

dsc01899.jpg

最後に写真を1枚。
第1話の台本です。
白い部分は、公開して良いかどうか分からない部分もあるので。


皆様、沢山のコメントを、ありがとうございました。
「ザ・ホスピタル」は頑張って、ブログは頑張らずに続けて行こうと思います。
今後とも、どうぞ宜しく。

では、また。